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和型の瓦2014.12.18
屋根に使用される和型の瓦には、下面中央の部分を丸く面取りしたJIS規格のなで形の物と、
面取りをしていない切落し(瓦の厚みがそのまま見える・寸法のみJIS規格)古い形の物があります。
昔は産地は同じでも窯元ごとに瓦の寸法が違ったので、修復には同じ窯元の物に限られていました。
そこで修復の際などにどこの産地のどの窯元の瓦でも使える様にと統一されたのが、
JIS規格の瓦で現在和風住宅のほとんどに使用されています。
しかしながら、JIS規格の瓦は寺院の様な大きな屋根を葺く場合に問題もあります。
大雨の際、大きな屋根は下へ行くほど水量が増えますが、
JIS規格の瓦だと瓦の面取り部分を伝って流れる為、毛細管現象(隙間の様な狭い空間を、
重量力や上下左右に関係なく液体が浸透していく現象)が発生しやすくなります。
その点面を取らない切落しの瓦は水量が増えると瓦先端に小さな滝のようなものが発生し、
毛細現象が起きにくくなります。
近年各地で集中豪雨が発生しています。
寺院だけではなく皆さんも住宅を建てられる時には、大雨程雨漏りがしにくく、
応急処置にはJIS規格の瓦も使用できる切落し瓦を考えられてはいかがでしょうか?